緑茶をよく飲む人ほど肝臓がんのリスクが低い? 大阪大学らが約4万人を調べた研究
※本記事は、大阪大学の研究者らが参加する大規模調査の結果を、論文と報道をもとにご紹介するものです。緑茶は食品であり、特定の病気の予防や治療を保証するものではございません。
緑茶は健康に良い、とはよく言われます。
ただ、では具体的にどう良いのかと問われると、はっきりお答えするのは案外難しいものです。
2026年に、その手がかりになりそうな研究結果が報告されました。
緑茶をよく飲む人ほど、肝臓がんの発症リスクが低い傾向にあった、というものです。日本人およそ4万2千人を長い年月にわたって追いかけた、規模の大きな調査です。
掛川で百年余りお茶に携わってまいりました私共宝和園も、興味深く読ませていただきました。
この記事ではどのような研究なのかをお伝えいたします。
どんな研究だったのか

大阪大学の研究者らが参加するJACC Study(日本の大規模多施設共同コホート研究)の一環として行われた調査です。
40歳から79歳の日本人成人およそ4万2千人を対象に、生活習慣をあらかじめ記録したうえで、その後の健康状態を長期間にわたって追跡しました。結果は2026年、Asian Pacific Journal of Cancer Prevention という学術誌に発表されています。
この研究でわかったのは、緑茶を一日に7杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人と比べて、肝臓がんの発症リスクがおよそ39パーセント低い傾向にあった、ということです。
この傾向は、特に男性や、飲酒の習慣がある人ではっきりしていました。
こうした「コホート研究」と呼ばれる方法は、たくさんの人の暮らしを先に記録し、その後の何年もの経過を見届けていくものです。
特定の一時期だけを切り取るのではなく長く追いかけるため、生活習慣と健康の関わりを探るうえで信頼性が高いとされています。
なぜ緑茶が関わると考えられるのか

研究者らは、緑茶に多く含まれるポリフェノール、いわゆるカテキン類の抗酸化作用が関わっている可能性を挙げています。
肝臓は、体に取り込まれたものを分解し処理する働き者の臓器です。
その過程では体に負担となる物質も生まれますが、緑茶の成分がその負担を和らげる方向に働くのではないか、というのが今のところ考えられている道筋のひとつです。
飲酒の習慣がある人で関連がはっきりしていたのも、肝臓に負担のかかりやすい暮らしのなかで、緑茶の役割が見えやすかったのかもしれません。
緑茶を飲めば肝臓がんを防げるのか?
今回のような観察研究では、緑茶とリスクの関連は示せても、原因と結果までは断定できません。
緑茶をよく飲む人は、もともと規則正しい暮らしを送っている、といった別の要因が隠れている場合もあり、統計的に調整をしても、その影響を完全に取り除くことは難しいからです。
ですので、この研究は「緑茶を飲めば病気が防げる」という話ではなく、緑茶を日々楽しむ習慣が、健やかな暮らしとともにある可能性を示した、ひとつの手がかりとして受け止めるのがよいのだろうと考えております。
毎日の一杯を、心地よく続けるために

大事なのは、特別な何かではなく、続けられることなのだと思います。
一日に7杯と聞くと多く感じられるかもしれません。けれども、朝の一杯、食事とともに、午後の一服、来客のおもてなしと、日本の暮らしのなかでお茶をはさむ場面は思いのほか多いものです。
無理に増やすというより、おいしいからつい手が伸びる、そんな一杯であることが、続けるための何よりの秘訣ではないでしょうか。
例えば宝和園を代表する銘茶『掛川茎茶と宇治抹茶(お茶工場)』は、掛川茶と宇治抹茶の深いコクと、濃い水色(すいしょく)が持ち味でございます。渋みが穏やかで飲み飽きしませんので、一日に幾度も味わっていただけます。
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研究の数字を追いかけるためというより、まずは一服のおいしさそのものを、日々の楽しみとして重ねていただけましたら幸いです。
季節の移ろいとともに、どうぞ温かな一杯をお楽しみくださいませ。



